QRコードの実寸法は、バージョンが決まった上で、セル(QRコードを構成する四角い領域の1つ)を何mmで印刷するかで決まります。
セルが大きいほど、QRコードスキャナで読み取りやすくなります。用途に応じて総合的に決定する必要がありますが、印字領域の範囲で、できる限り大きく印字する事をおすすめします。
プリンタとセルの大きさ | ||||
プリンタ | ヘッド密度 | 4ドット構成 | 5ドット構成 | 6ドット構成 |
レーザ | 600dpi(24dot/mm) | 0.17mm | 0.21mm | 0.25mm |
360dpi(14dot/mm) | 0.28mm | 0.35mm | 0.42mm | |
熱転写/サーマル | 300dpi(12dot/mm) | 0.33mm | 0.42mm | 0.5mm |
200dpi(8dot/mm) | 0.5mm | 0.63mm | 0.75mm |
※ドット:点のこと。最小の描画表現を行う単位。プリンター・イメージスキャナなどの場合では 1インチ当たりの表現 単位「dpi:dotsperinch:dots/inch」として表現される。
一般的な熱転写 /ダイレクトサーマルプリンタでは、セルの大きさはプリンタヘッドのドット数※で決まります。
例えばヘッド密度300dpiの場合、5ドット/セルとすれば0.42mm/セルとなります。割り当てドット数を増やすことで印字の太り/細り、紙送り速度のバラツキ、軸の歪み、カスレ等に対し画質は向上し、より安定した運用が可能です。
デンソーウェーブでは安定した運用のため、1セル4ドット以上で印字することを推奨しています。
スキャナの種類 | 分解能 | |
高分解能タイプ | BHT-800Qシリーズ | 0.2mm |
GT20QD-SM | 0.1mm | |
標準タイプ | BHT-710QWB-CE | 0.25mm |
BHT-600Qシリーズ | ||
QK20シリーズ | ||
AT10Q-SM/SB | ||
カメラタイプ | QD25 | レンズにより可変 |
デコードソフト | QRdeCODE | 機種により可変 |
スキャナには、読み取りできる限界のセルの大きさがあります。スキャナの「分解能」はこの読み取り限界を表しています。
例えば、上の表のように 600dpiのプリンタ4ドットで印字した場合、セルサイズ 0.17mm のQRコードになるのですが、このQRコードを読み取るためには、スキャナの分解能が 0.17mm より小さいものを選択する必要があります。
印字領域が少ないからといって、ヘッド密度の高いプリンタを用いて小さく印字しても、スキャナの読み取り限界を超えてしまっては意味がありません。
導入にあたっては、採用するスキャナも考慮に入れて、セルの大きさを設定する必要があります。
デンソーウェーブでラインナップしているスキャナの分解能は右のとおりです。(一例)